特注ばね 見積依頼書の書き方
いつもご愛顧いただきありがとうございます。今回は、ダウンロードコンテンツ内の
『見積依頼書』について書き方を解説していきたいと思います。
『見積依頼書』は、圧縮ばね・引張ばね・ねじりばねの3種類があります。
先ずは、圧縮ばねから解説していきます。
圧縮ばね
材質
お役立ちコンテンツの中に【ばね材料】がありますので、その中から選んでください。
記入方法は、SW-A,SUS304WPBなどのJIS記号で書いていただけると幸いです。
また材質によっては線径がないものもありますので、注意してください。
線径 (d)
基本的にはJISの標準線径になります。
その他の線径については、お問い合わせください。
外径 (OD)・内径 (ID)
ばねの場合は、どちらか一方を指示します。
有効巻数 (Na)
圧縮ばねの場合、等ピッチ間の巻数を指示します。
総巻数 (Nt)
座巻を含む、ばね全体の巻数を指示します。
通常の圧縮ばねの場合、ばねの座りを良くす
るため座巻は1巻で形成されます。
ばねの両端に座巻1巻をつけると総巻数は、有効巻数+2巻になります。
巻方向
一般的には右巻を指示します。左巻の製作も可能です。
自由長 (L)
ばね全体の長さを指示します。
取付長 (L1)・取付荷重 (P1)
任意項目になります。
荷重を重視する場合は指示してください。
最大時長 (L2)・最大時荷重 (P2)
任意項目になります。荷重を重視する場合は指示してください。
最大時応力・ばね定数
任意項目になります。必要の場合は、ご指示ください。
端部処理
ばねの座りを良くするために、座巻を研磨します。
無研削か研削を指示します。線径と外径・内径の比率にもよりますが、一般的には線径1mm以下
は無研削にすることが多いです。
表面処理
ばね用ステンレス鋼線の場合は、特に表面処理を行わないことが多いです。
硬鋼線やピアノ線の場合は、防錆油塗布やメッキ処理を施すことが一般的です。
メッキ処理は線径1mm以上でお受けします。
その他要望事項
任意項目になります。
引張ばね
材質・線径 (d)・外径 (OD)・内径 (ID)・有効巻数 (Na)・巻方向については、圧縮ばねと同様です。
圧縮ばねの項目を参照してください。
自由長 (L)
引張ばねの自由長はフックの内側を指示しますので、注意してください。
フック形状
引張ばねのフック形状は、さまざまなものがあります。(参考)フック形状から選んでください。
また一般的には逆丸フックの場合が多いです。
お役立ちコンテンツの中に【ばねの設計】⇒【引張ばね設計のポイント】で、フック形状についてこ
こからも参考資料がありますので、ご参照ください。
表面処理は圧縮ばねと同様です。圧縮ばねの項目を参照してください。
初張力
任意項目になります。
必要の場合は、ご指示ください。
コラムの中に【引張ばねの初張力】がありますので、参照ください。
取付長 (L1)・取付荷重 (P1) ・最大時長 (L2)・最大時荷重 (P2)・最大時応力・ばね定数
については圧縮ばねと同様です。圧縮ばねの項目を参照してください。
その他要望事項
任意項目になります。
ねじりばね
材質・線径 (d)・外径 (OD)・内径 (ID)・有効巻数 (Na)・巻方向については、圧縮ばねと同様です。
圧縮ばねの項目を参照してください。
コイル部長さ
一般的には密着の場合が多いので任意項目になります。ピッチ巻を希望の場合は、ご指示ください。
アーム長さ (a1)・(a2)
アームの長さを指示します。
詳細な図面があれば、添付していただければ幸いです。またフリーハンド・スケッチ等でも有効です。
(参考)端部加工の資料をご参照ください。
自由角度
有効巻数で判断することも可能ですが、詳細な図面があれば、添付していただければ幸いです。
表面処理は圧縮ばねと同様です。圧縮ばねの項目を参照してください。
まとめ
仕様書をみても細かな指示をしないと、ばねは製作が困難です。
またユーザー様の仕様書内でのつじつまが合わない事など、さまざまな問題が多いことも事実です。
そんな時こそ、特注ばね即納.comの『お問い合わせ・見積はこちらから』をご活用ください。